溺れる唇
その頃の俺は、
高校の終わりからにょきにょき伸びた
身長だけが特徴の地味な存在だった。
『三浦?ああ、あのデカイ奴か』
とか言われてたのも聞いたことあるし。
一緒にいる仲間も同じようなものだ。
色々と努力の跡は見えるが、
タケの言った安藤先輩に匹敵するほどの
垢抜けたヤツはいない。
「ヤッたのかな」
呟いた声の主はタケだった。
「なんだよ、いきなり」
俺の隣りのヤツが笑いだすと、
重ねるように言った。
「沢田ってけっこう胸あるし、
イイ体してるよな。
俺にもヤらしてくんねーかな」