溺れる唇

「でも、とか何とか言ってるヒマが
あったら、手を動かしなさい。
もし、私が勝ったら、すんごく高い
イタリアンおごってもらうんだから」

「ええっ!」

「さ、始めるわよ」


ネジ穴にドライバーを差し込んだ私を
見て、向かいの席に裕馬が慌てて座る。


小生意気な女と、

それに振り回される男。



何だか昔に戻ったみたいだ。



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