【完】俺だけを愛して溺れろ。
それに、ちゃんと粘り気の少ないイタリア米を使用しているし。
一度食べたら忘れない味だね!
「凜、箸が進んでるな」
『だって、ほんと美味しいんだもん』
頻りにリゾットを口の中へと運ばせる。
そんなあたしに洸太は優しい眼差しを向けていた。
普段はあまり見せない顔だから、少し戸惑う。
あたしは、わざとその眼差しに気付かないふりをした。
それでも、
『(意識しちゃうな……)』
あたしはリゾットをスプーンですくい、口の中に入れる前に上目遣いをして洸太を盗み見る、が。