【完】俺だけを愛して溺れろ。



「何?」



『っ――!?』



洸太とばっちり合ってしまった視線に動揺を隠せないあたしは、瞬時に目を逸らす。



『(タイミング悪っ!)』



一気に心拍数が上がった心臓を落ち着かせている、と。



「何か、今日あった?」



『え……?』



あたしの胸の奥を探るように見据える洸太。



その瞳は、あたしの心臓に悪い。



そう、あたしの寿命が一気に縮みそうなくらい。


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