あなたを好きになってもいいですか?―初恋物語―
『無理。大会前で練習が厳しいんだ。待たずに帰ってくれ。会えない』

 そっか。

『練習、頑張って。週末、応援に行くね』とメールを打つと、私は携帯を閉じた。

 美雪ちゃんは彼氏と旅行に行けて、私は唯一の週末にすら霧島君に会えないなんて。

 私は見ているだけ。

 これじゃあ。片想いの頃を変わらないね。

 私は『ふう』と息をつくと、携帯を枕もとに置いた。

 枕を引き寄せると、ぎゅっと枕を抱きしめる。

 美雪ちゃんなりの愛情表現で言うなら、私は霧島君に全く愛されてないって結果が出ちゃう。

 私ばっかりが、霧島君を追いかけてて。

 ……わかってる。違う。霧島君は、バスケ第一な人。

 それを妨害するような恋愛はしない人。だから、妨害しちゃいけない。

 会えないからって、私はバスケと私を天秤にかけちゃいけない。

 おかしいな。

 霧島君から告白されたときは、すっごく嬉しくて幸せに満ちていたのに。

 たった三週間で、私の心はカスカスなスポンジにでもなった気分。

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