愛するということ
拓馬が好んで観ていた探偵もののアニメを一緒に観ているくせに、寝るときに怖くなって、一人で眠れないときには、必ずこうして頭を撫でてやったっけ・・・



いつも、拓馬ではなく俺の布団に入ってきて「撫で撫でしてぇ」って・・・



安心しきった瞬の寝顔をみていると、数時間後に事実を知って、ぐちゃぐちゃになる瞬を見るのが辛い。

できるなら、いつまでもこの安らかな顔でいられるようにしてあげたい。




急にギューっと胸の中を掴まれているような苦しさが襲ってきた。






外は、すっかり夜になっていた――





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