愛するということ
「瞬、ちょっと話があるんだ。明後日、退院だから、その前にお前に知らせないといけない・・・」
「・・・うん」
突然変わった、部屋の空気に瞬は少しおびえているようにも見えた。
「お前に、黙ってたことがあって――」
そこまで言って、拓馬はフーッと大きく息を吐いた。
「母さんのことなんだ。お前と一緒に車に乗ってた母さんは、助からなかった。即死だった。」
「えっ・・・」
「それから、お前がいつ意識が戻るのか分からなかったから、すでに葬儀も終わってて、もう骨になってる」
瞬は、目をカッと見開いて拓馬の顔を見る。
それから、ギュッと握った手を見て、唇をかみしめた。
たぶん、必死で涙をこらえているんだろう。
「瞬、母さんはお前を守ることに必死だったんだと思うよ。
助け出された時、お前を守るようにお前の上に追いかぶさってたって、警察の人が教えてくれた。
……母さんに助けてもらった命、大事にしないとな」
瞬の頭をポンポンと叩きながら、拓馬も何かをこらえているようだ。
「・・・うん」
突然変わった、部屋の空気に瞬は少しおびえているようにも見えた。
「お前に、黙ってたことがあって――」
そこまで言って、拓馬はフーッと大きく息を吐いた。
「母さんのことなんだ。お前と一緒に車に乗ってた母さんは、助からなかった。即死だった。」
「えっ・・・」
「それから、お前がいつ意識が戻るのか分からなかったから、すでに葬儀も終わってて、もう骨になってる」
瞬は、目をカッと見開いて拓馬の顔を見る。
それから、ギュッと握った手を見て、唇をかみしめた。
たぶん、必死で涙をこらえているんだろう。
「瞬、母さんはお前を守ることに必死だったんだと思うよ。
助け出された時、お前を守るようにお前の上に追いかぶさってたって、警察の人が教えてくれた。
……母さんに助けてもらった命、大事にしないとな」
瞬の頭をポンポンと叩きながら、拓馬も何かをこらえているようだ。