愛するということ
やっぱり・・・
悪い予感しかしない。


隼人も友里も私に何か隠している。
それはたぶん拓馬もだ。



「隼人――」

「なぁ瞬、そう言えば、お前が事故にあった日に、東野と会ったコト覚えてる?」


「えっ?」


突然、予想外の話題に、一瞬頭がついていけず、変な声を出してしまった。



「東野。俺と東野と駅前の雑貨屋で偶然会って・・・覚えてない?」

「・・・」



隼人は、なぜか不安そうな顔でこっちを見ている。まるで、傷口を確かめるようなビクビクした目で。


私は、隼人の口から出てきた『東野』とういう名前への拒絶感に、自分でも驚くほど戸惑った。




なぜだろう――
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