君と見上げた空【完】
「蝶?どうしたのそんなところで」


空だった。


「私はちょっと手を切っちゃって…
 空は?」


私がそう聞くと空は困ったような顔を
して答えた。


「…サボり」


「そうなんだ」

空がサボリをするような人には
みえないと思ったけど
本人が言うんならホントだよねと思い
そう答えた。



「そういえば蝶、今日荒川?だっけ
 そいつになんかされなかった?」


「あっそのことなんだけどね
 なんか今日荒川さんたちが急に
 謝ってきたの」


「えっ!?あいつらが!?」


「うん、それからはなにもされてないし
 それに、由希ちゃんっていう友達も
 出来たんだ」


「そうか…でも気をつけろよ
 あいつらなんかまた企んでそう
 だから」


「あははっ空考えすぎだよ」


「でもあいつらは…ごほッごほっ」


「空!?どうしたの!?」


空が何か言いかけた瞬間、激しい咳を
しだした。


「はぁ、はぁ、はぁ…ごほっ」


「息!?息ができないの!?
 どうしよう…!!」

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