親友ときどき上司~熱風注意報~
私のせいで彼女はここに泊まれなかった?
いつも泊まっているのに、私がいたから泊まれなかった?
きっと、荘司は彼女に話していない。
だけど、彼女は誰かがいる事に気付いて電話をかけた。
わざわざ荘司の家の電話に。
フラフラとキッチンを出てソファーに座ると、膝を抱えて頭を埋める。
荘司が彼女より瑞希を優先した事が悲しかった。
隼人との事があった瑞希を、心配してくれる荘司が悲しかった。
その優しさに甘えている自分が酷く虚しい。
もし瑞希が、彼女の立場ならすごく辛いのが分かるだけに、余計に荘司の優しさが悲しかった。
なのに、この場所を譲るのは嫌な自分にもっと悲しくなる。
荘司の側にいたい。
ペットでも何でも良い。
ここに居てはいけない自分に、瑞希は体を丸めて小さくなる。
すぐにでもここを出なくてはならないのに、体は動かなかった。
動きたくなかった―――