親友ときどき上司~熱風注意報~


「なぁ、桜田。」

「ん~?何?」

「いや…まぁ、良いんだけどさぁ。意外、とは思う。…うん、やっぱいいや。」

「ちょ、ちょっと何っ?勝手に自己完結しないでよ。」


 塚野にしては歯切れの悪い話し方に、瑞希は首を傾げる。

「…ミーティング終わりにでも、みんなから突っ込まれるだろうし。」

 目元を細めてニヤニヤ笑い出した塚野に、瑞希は怪訝な顔で首を傾げる。

「イヤイヤ、何言ってるか分かんないし。」

「気にすんな。んな事より、俺のチームの予算通してもらわんとな~。」

「今、話題変えた?書類見たけど、一部無謀な予算組んでたね。」


 ニコリと笑う瑞希に、塚野が引きつった顔で笑顔を返す。


「腹ごしらえしとくか。」

「そうねぇ。」

 クスクスと笑った瑞希は、リクエストしたベイクドチーズケーキから手を付けた。



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