親友ときどき上司~熱風注意報~


「何でって…」

 皆が困った顔で瑞希を眺め、荘司に視線を移す。

「ハイネックでも隠れないだろうな。」

 可笑しそうに言った荘司に皆の非難の目が向けられた。

 その視線を気にする事もなく、荘司は瑞希に、

「管理部行って在庫見て来い。俺の給料引きで良いよ。」

と笑う。

 それこそ何で?だ。

 ついでに必要な物を見て来いと言っているのは分かるが、荘司の給料引きにする意味が分からない。

 只でさえ迷惑かけっぱなしなのだから―――

「俺も、部長引きで良いと思う。」

 瑞希の戸惑いをよそに、塚野が言い、他の皆も同意する。

「コーヒーぶちまけたお前が言うな。」

 荘司に睨まれた塚野に、先ほどのような萎縮はなかった。

「あっ、下着は新作の在庫があるはずだよ。今付けてんのも可愛いけど。」

 ニッコリ笑って言った塚野は、下着デザインチームの統括リーダーだったりする。

 しかし、その言葉は瑞希のブラジャーをしっかり見ていたと言っているようなものだった。

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