親友ときどき上司~熱風注意報~


 言った側から、墓穴を掘ったと気付いた塚野は、しまったと言う顔をした。

「あ、いや、職業病と言うか…男の性と言うか、つい…ね。桜田は意外にボリュームあるみたいだし、もっと形を生かせるデザインと機能性のものが良いかな、と…」

 しどろもどろになって焦った塚野は、更に悪い方向へ言い訳を並べて行く。

「塚野君、さすがに恥ずかしいから止めて。」

「えっ?でも、あれだけ谷間作れるなら、たぶん他の物の方が支えもしっかりしているし、疲れたりとか肩凝りなんかも楽になると思うよ?新作はそこら辺を重視して作った物だし…」

 途中からチームで作り上げた下着の売り込みのように力説しだした塚野に、周りのリーダー達が焦りの色を見せた。

 仕事熱心なのは良い事だけど、瑞希の顔に熱が集まり出す。

「塚野、良く見てるわね。」

 地を這うような荘司の声と、瑞希が恥ずかしさで会議室を出たのは同時だった。




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