monopolize
『お前、何なの?』



壁に“ドンッ”と押し付けられると、冷たい瞳をあたしに向ける。

異様なオーラを放つ龍二に、ゴクリと息を呑んだ。



『離れてったのはお前のクセに何で泣くんだよ?』



抑えつける肩に力が加わり、ジワジワと痛む。

未だ頬を伝う涙を必死に堪えようとするが、龍二の冷たい視線が涙腺を刺激して止められない…。



「どーせ遊びのくせに…」

『…それ…マジで言ってんの?』



肩を抑えつけてた腕をダランと垂らすと視線が外され、苦患の表情を浮かべる龍二に“ズキン”と胸が痛む。



何で…そんな顔するの?

意味分かんないのはこっちだよ…。



『お前こそ、俺の次は中山って訳?』



再びあたしに向けられた視線は、酷く冷ややかなモノで。



何…そ…れ…。

あたしがいつもどんな気持ちでいたと思ってんの?



「ふざけないでよっっ!!!」



あたしは、好きでもない人と寝たりなんかしない。

龍二の事、本当に好きだったんだから…。



またどっと溢れ出した涙は、容赦なく頬を濡らしていった。


 
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