* promise *
『ほんと、手の掛かる女』



“なんでこんな女好きになっちゃったんだろうな、俺”



とてつもなく失礼な事を言われてるのに、すごく嬉しくて。



「私…ヒロの事好きになってもいいの?」



グチャグチャになってるであろう私の顔を両手で包み込むと、そっと唇を重ねた。



『ずっと好きだった』



“お前の辛そうな顔を見る度に俺もどうにかなりそうだった事、知らないだろ…”



初めて聞く切なげな声に。

表情に。



ヒロもずっと我慢してたんだって、痛いほど気付かされた。



「ごめん…」



こんなありきたりな言葉しか出てこないけど、これ以外の言葉も見つからなくて…。

ずっと助けてもらってたのに、悲しませる事しか出来ない自分に腹が立った。


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