tearless【連載中】
『行くか…』
立ち上がり、腕を上げると体を伸ばす。
長袖を捲り短くしたシャツから伸びる腕は男らしくて“トクン”と高鳴る胸。
璃琥の仕草、言葉1つ1つに、少しずつだけど確実に私の心は一杯になっていくのが分かるの…。
『行くぞ?』
「うん…」
2人を包み込む緩い空気は、今までに感じた事の無い心地良さで。
必要以上に干渉したりしない辺りがそう感じさせるのか、璃琥だからそうなのか分からないけど、私はこのゆっくり流れる時間がすごく好きだと思った。
『じゃあ、帰りな?』
「分かった」
人の居なくなった静かな廊下に2人の声が響くと、それぞれ教室に戻る。
もっと一緒に居たいとか、手を繋いだりとかそんな甘い事情は無い。
何となく一緒に居て、何となく別れる。
そんな緩い関係。
ペタペタと静かな廊下に足音を響かせながら教室に向かうと、ドアから見えたのは暑さでやる気を無くしグッタリとする生徒達。
先生はお構いなしに授業を進めているが、下敷きで扇ぐ人や携帯を弄る人、机に突っ伏す人など廊下から見える教室内はとても授業を受けている雰囲気とは思えない。
立ち上がり、腕を上げると体を伸ばす。
長袖を捲り短くしたシャツから伸びる腕は男らしくて“トクン”と高鳴る胸。
璃琥の仕草、言葉1つ1つに、少しずつだけど確実に私の心は一杯になっていくのが分かるの…。
『行くぞ?』
「うん…」
2人を包み込む緩い空気は、今までに感じた事の無い心地良さで。
必要以上に干渉したりしない辺りがそう感じさせるのか、璃琥だからそうなのか分からないけど、私はこのゆっくり流れる時間がすごく好きだと思った。
『じゃあ、帰りな?』
「分かった」
人の居なくなった静かな廊下に2人の声が響くと、それぞれ教室に戻る。
もっと一緒に居たいとか、手を繋いだりとかそんな甘い事情は無い。
何となく一緒に居て、何となく別れる。
そんな緩い関係。
ペタペタと静かな廊下に足音を響かせながら教室に向かうと、ドアから見えたのは暑さでやる気を無くしグッタリとする生徒達。
先生はお構いなしに授業を進めているが、下敷きで扇ぐ人や携帯を弄る人、机に突っ伏す人など廊下から見える教室内はとても授業を受けている雰囲気とは思えない。