tearless【連載中】
締め切られた校舎内は、空気がどんよりとしていて気持ち悪い。

階段を足早に駆け下りると、スーッと抜ける風が私の髪を揺らした。

下駄箱に居るであろう璃琥の姿を探しながら靴に履き替えると“先輩居ないね…”ポツリと呟く結衣。



「どこ行ったんだろ?」



帰っちゃったとか?



“せっかくのバイト休みなのに…”



ちょっと落ち込んでる自分に、璃琥の事が好きなんだと再認識させられる。



『ごめん…。私が呼び止めちゃったから…』

「結衣のせいじゃ無いって」



灰色のコンクリートを蹴りながら外に出ると、少し離れた所に見えた金色の髪。



「いた…」



自転車に跨る雅貴先輩と話している様だった。



『あの2人が一緒に居ると、本当目立つ』

「うん…」



整った顔に、長身の体。

金に黒と対照的な色の髪をした2人は一際目立つ。



『先輩~!!』



ボーッと眺めていた私の横で、結衣は突然大きい声を出し少しずつ近付いていった。


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