tearless【連載中】
コンビニを出ると、また容赦なく日差しが私達を照らし、さっきまでの涼しさなんかあっという間に吹っ飛んだ。

ここから璃琥の家までは2分と掛かからない。

まぁ、学校までも5分程度だしどっちにしても近いのは確か。



「暑い…」



でも2分とはいえ、この日差し…。

一気に汗が吹き出す。

手で拭いながらただ璃琥の背中を追い、何とかたどり着いた。

いつ来ても高級感漂うマンションは、なかなか慣れない。

エレベーターに乗ると、いつもの場所に体を置き璃琥の背中を見つめる私。



“好き”



口に出せないけど、いつも背中を見つめては心で呟く。

一緒に居ればいる程、想いが強くなるのが分かる。

手を繋ぐ事も横を並んで歩く事も無いし、いつも私は璃琥の背中を追いかけてばかり。

でも時々振り向いて“遅せーよ”そうボヤきながらもちゃんとゆっくり歩いてくれるんだよね…。



“本当…私達って素直じゃない…”



不器用で強がりで意地っ張りで。

お互い言葉は少ないけど、これが私達なんだろうな…きっと。



『アイス溶けてんじゃねーの』

「いつもだし…」



結局エレベーター内で交わした言葉はこれだけ。


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