tearless【連載中】
「電気つければ?」



時計を見るともうすぐ7時。

窓から見える空も紫から黒に姿を変えようとしていた。



『暗い方が落ち着くんだよ』



顔は見えないけど、きっと外を眺めてる。

薄暗くなった部屋は、私の居るキッチンを除いてどんどん暗闇に呑み込まれていく…。

その中にポツンといる璃琥の髪だけが、ぼんやりと浮かんで見えた。



「出来た…」



全て終わったのはそれから10分経った頃。

相変わらず暗いままの部屋は、すごく寂しく思えた。

家具もカーテンも暗闇に溶け込み、ひっそりと身を隠している。



「璃琥。電気つけるよ?」

『ん…』



また“ん”だけ?

というのはこの際流して、私は電気をつけた。



『眩し…』

「当たり前」



テーブルに出来たモノを運ぶと、やっとこっちに来た璃琥。



『美味そうじゃん?』

「友里に色々教わったから…」

『…母親…居ねーもんな…』

「………ほらっ、座って食べよ?」



先にイスに座ると、璃琥もゆっくり向かい側に座った。


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