tearless【連載中】
『部屋行く?』

「…いいの?」

『来いよ』



ガラステーブルに置かれた煙草を手に取ると、立ち上がり例の如く先に行く璃琥。



「スタンドは?」

『そのままでいい』



“電気代かかるよ?”とか思いながらも後をついて行くと、キッチンとTVの間にあるドアを開けた。



「ん…?」



また廊下?

まっすぐ続いた廊下の左端と右端にはそれぞれ窓があり、月明かりがぼんやりと入り込んでいる。

ドアは2つ。

左端に1つとすぐ目の前に1つ。



『ここ』



目の前のドアに手を掛けると、ポケットから鍵を取り出した。



「鍵掛けてるの?」

『ババァが勝手に入り込んでからな…』



ガチャッ、と音が響くとゆっくり開かれたドア。

何となく緊張しながらいると、少しずつ見えてきた部屋。



『入れよ?』

「うん…」



恐る恐る足を踏み入れると、余りの凄さに口をポカンと開けてしまった。



「何…これ?」

『デカいだろ?』



まず目に入ったのは、壁の半分以上と言っていいほどの大きな窓。

遮るものは何も無く、空が一面に広がっている。


< 134 / 230 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop