tearless【連載中】
“俺が忘れさせてやる”



そう言ってくれた時も、アイツの話の時だった。

普段は絶対言わない様なセリフ吐いちゃってさ…。



「璃琥…ごめんね…」



こんなに好きなのに、やっぱりまだ少し怖い。

見られる事に対して、どーしても恐怖心を拭えないの…。

自分でも情けないって思う…。

アイツなんか大っ嫌いだし、出来るなら抹消したい。

でも、出来ない…。

私ね?璃琥と付き合う時は堂々としてたいんだ。

人の目を気にしたり怯えたりしたくないし、嬉しい時も悲しい時もちゃんと涙を流したい。

私のワガママかな?

こんな理由で、璃琥を待たせるのって…。



『…そんな顔すんなよ』



煙草を灰皿に押しつけるとグッと腕を引かれた私。

すぐ目の前には璃琥の顔。

煙草の匂いがキツくなったのを感じる。



「だってさ…」

『俺は今の葵が好きだっつってんだろ?』



確かに今の私を好きになってくれた。

強がりで意地っ張りで泣かないし、本当…可愛くない。

バカみたいにアイツに怯えて、情けないし…。


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