tearless【連載中】
「私も…ごめん…」



ポツリ呟くと、下を向き太ももの上に置いた手をギュッと握りしめる。



…璃琥が好き。

好きで好きで璃琥以外見えない位…。

それなのに思い出してしまうアイツの姿。



“何で?”



何度自分に問い掛けても理由なんか分からなくて…。

苦しい…。

哀しい…。

辛い…。

虚しい…。

色んな感情が溢れるばかり。



『葵…』

「なに…?」

『こっち向いて』



耳に入り込む優しい声…。

いつもは“こっち向け”とか命令口調なのに、調子狂うから…。

そう思いながらゆっくり顔を璃琥の方にやると、ソファーに預けていた体がスッと動き目の前に現れた綺麗な顔。

口角が一瞬上がるのが見えると、後頭部に手が回され唇が重なった。

何度か軽いキスが降ってくると、唇を割って侵入してくる璃琥の舌。



「…んっ…」



だんだん苦しくなって、でも心地よくて…。

こうしてる時が一番幸せ。

璃琥を感じてる間は全てを忘れられるから…――。


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