tearless【連載中】
“葵、月にはうさぎが住んでてね、お餅をついてるのよ?”

“本当!!すごいね~!!そのお餅はどうするの?”

“小さく丸めてお空に飛ばすの”

“何で?食べないの?”

“ふふっ。飛ばしたお餅はキラキラ輝く星になって私達を照らしてくれるのよ”

“じゃあ、お星様はお餅?”

“そう!!”

“じゃあ、おじいちゃんはそのお餅をお空で食べてるかも知れないねっ!!”

“そうね。食べ過ぎて太ってるかも!!”

“うん!!”



私が4歳の時、そんな会話を母とした。



「嘘もいいトコだ…」



星が餅って…。

有り得ない。

けど、まだ幼かった私は疑いもしなかったんだ。

母親と手を繋いで歩いた田舎道。

おばあちゃん家に遊びに行った時だったな…。



「お母さんは幸せだった?」



私は、今すごい幸せだよ。

たまにムカついたりもするけど、それでも幸せ…。

璃琥なら本当にアイツの事忘れさせてくれそうな気がするの。



「…キスマーク…」



ここに付けたのは、きっと私が直接見れるから。

首だと鏡使わなきゃ見えないしね?

窓に置いた手を下ろすとしるしのついた胸にそっと手を当てた。


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