tearless【連載中】
ローズの香がほのかにする白色のお湯。



「入浴剤とか璃琥らしくないし…」



手でお湯を掬い腕から肩に掛けると、頭を縁に預け上を見上げる。



“ここで制服乾かしたっけ…”



乾燥機と服を掛ける為の棒。

湯気で少しぼんやりして見えるが、あの日と変わってない。

前にあるTVも、存在感を放っていた。



「ウチもこんなお風呂だったらな…」



何時間だって入ってられる。

TV見ながら半身浴とか…。

ボーッと妄想しながら暫く温まると、浴室を出た私。



「フー」



すっかり火照った体は、ほんのり色付きローズの良い香り。

璃琥が用意してくれたタオルで拭くと、大きいTシャツとズボンに履き替えてリビングに向かった。

相変わらずスタンドライトの光だけの部屋は薄暗く、お風呂にいた私には尚更寂しく思える。


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