tearless【連載中】
『葵も気にするんだ?』

「きっ、気にするよっ!!」

『顔赤いし、可愛いトコあんだな』



タオル越しに頭をグシャグシャとされると、“とりあえずお前も着替えろな”そう言いながらクスクスと笑っている。

恐る恐るタオルの隙間から璃琥を覗くと、お腹を抑え笑っているのが見えた。



“初めてこんなに笑う姿見た…”



金色の髪に負けないくらいキラキラした笑顔。



その笑顔の時だけは、17歳に見えた気がした。



「ちょっと、そんなに笑う事無いでしょ?」



赤くなった顔を見られ、恥ずかしさで一杯の私。

どうして良いか分からなくなり、ただタオルで顔を隠す。



ふと、鼻を掠めた香り。



“いい匂い…”



柔軟剤…?

頭からすっぽり被せられたタオルからは、ほのかにアロマの香りがした。


『悪りぃ…。久しぶりにこんな笑った』



“着替え俺ので良いよな?”と、落ち着きを取り戻した璃琥は“持ってくるからソファーで待ってろ”と言葉を残し、リビングを横切ると奥にあるもう一つのドアから出て行った。

姿が見えなくなりホッと胸をなで下ろすとタオルを肩に掛け直し、言われた通りソファーの元へ行く。


 
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