tearless【連載中】
「こんな所で1人暮らしって…」



ポツリ呟くと、急に寒気に襲われた。



“本当にまた風邪振り返したかも…”



そう思いながらも、濡れた制服でソファーに座る訳にもいかず、立ち尽くしたまま璃琥が戻ってくるのを待った。



見るからに高そうな革張りの黒いソファー。

ソファーだけじゃない。

全てが高級感溢れた家具ばかりで、この部屋をより一層気高いものにしていた。










『…なんで座んねーの?』



その言葉が耳に入ったのは3分後。



「濡れた制服でこんな高そうなソファーに座れないから」



私にはこの姿で座る勇気は無い。



『変な事考えんだな。それより、お前小さいからこれデカいかも』



黒のスウェットに着替えていた璃琥の手には、色違いと思われるグレーのスウェットがあった。



“まあ、無いよりマシだろ?”と、私の元へ来るとソファーの背にそれを引っ掛ける。


 
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