tearless【連載中】
『まだ熱あんじゃねーの?』
不意に璃琥のひんやりとした手が私の額を覆う。
“大丈夫だな”スッと手が離れると覗き込まれ、綺麗な顔が私を心配そうに見つめた。
「だ、大丈夫だから。それより、制服乾かしたいんだけど…」
十数センチしかない璃琥との距離に心臓がドクドク波打つ中、制服をギュッと握りしめると少しだけ視線を上げる。
金色の髪をクシャクシャと掻きあげる姿が見えた後“ハンガー持ってくる”私の頭にポンと手を乗せると自分の部屋があるドアの方へと歩いていった。
“熱い…”
璃琥が触れた額も頭も、カーッと熱を帯びていくのが自分でも分かる。
改めて、璃琥を好きになってしまったんだと気付かされた。
「普通に出来ないよ…」
濡れた髪をグシャグシャにすると、大きく溜息をつく。
いくら吐いても、減らない溜息にまた溜息。
『よく溜息つくな?』
ハッとして顔を上げると、ハンガーを持った璃琥がドアを閉めながら薄笑いを浮かべていた。
“誰のせいだよ!!”
心で叫ぶが、口になんて出せない。
“ほら”目の前に出されたハンガーを受け取ると「ありがと」ポツリと呟いた。
不意に璃琥のひんやりとした手が私の額を覆う。
“大丈夫だな”スッと手が離れると覗き込まれ、綺麗な顔が私を心配そうに見つめた。
「だ、大丈夫だから。それより、制服乾かしたいんだけど…」
十数センチしかない璃琥との距離に心臓がドクドク波打つ中、制服をギュッと握りしめると少しだけ視線を上げる。
金色の髪をクシャクシャと掻きあげる姿が見えた後“ハンガー持ってくる”私の頭にポンと手を乗せると自分の部屋があるドアの方へと歩いていった。
“熱い…”
璃琥が触れた額も頭も、カーッと熱を帯びていくのが自分でも分かる。
改めて、璃琥を好きになってしまったんだと気付かされた。
「普通に出来ないよ…」
濡れた髪をグシャグシャにすると、大きく溜息をつく。
いくら吐いても、減らない溜息にまた溜息。
『よく溜息つくな?』
ハッとして顔を上げると、ハンガーを持った璃琥がドアを閉めながら薄笑いを浮かべていた。
“誰のせいだよ!!”
心で叫ぶが、口になんて出せない。
“ほら”目の前に出されたハンガーを受け取ると「ありがと」ポツリと呟いた。