恋愛温度(番外編も完結しました)
その日は4歳の誕生日だった。



悪夢の日だ。





母の代わりに迎えに来たという人に手を引かれ、

幼稚園を後にした。

今でこそ、セキュリティーに気を使っているが、

昔はさほど煩くなかったのだろう、

簡単にその女に連れ出された。


連れ出す際、親戚を名乗り、

それらしい理由と俺のフルネームと今日が誕生日であることと、

免許証を見せたらしい。

信用されるはず、実の母だ、面影も似ていたのだろう。

自分が生んだ子供だ、誕生日も年齢も知っていて当然だ。


そして

俺は見ず知らずの実の母に誘拐されたのだ。

悲劇の幕開けだ。
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