夏の日差しと狼のいろ。



 その質問に
 ラクスがかっと目を見開き、

 奇声をあげるように叫んだ。


 『僕たち以外、皆狼に殺された!

  なんでだ!なんで僕らが…』


 声はだんだん小さくなり
 やがてラルズの泣き声が混じり
 聞こえなくなった。




 ふわり、と双子の
 テイクオーバーがとじられる。


 戦意はもうないみたいだ。


 ツキは青くすんだ目を光らせ
 双子を地面におろしてやり


 首をかしげた。



 『狼が殺した…?』


 まったく意味がわからず
 ツキはきらきら光ながら

 首をかしげた。



 …そんな折、
 さきほどから目をさましている、
 アルが焦ったように
 口を開いたー…。
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