神様修行はじめます! 其の二
「おぉ、噂をすれば・・・。あの娘がそうじゃ」


絹糸の声に、あたしの体は緊張が走った。

全身が固まる。

心臓が激しく鳴り出して苦しい。


会いたくない! 顔を見たくない!


辛くて、苦しくて、息が詰まる!


でも、でも・・・。

どんな女性なのか・・・。

見ずにいられない!


あたしは、汗でじっとりした手をギュッと握った。


そしてついに、その女性の姿を見てしまった。

そして・・・・・。


さっきとはまったく別の意味で、息が詰まった。


・・・・・・・え゛?

あの・・・あの人?


・・・・・・・え゛ぇ??



絹糸の『変わった娘』って意味が、一瞬で、一発で理解できた。


あれっていわゆる・・・

ゴスロリファッション??


頭のてっぺんから、足のつま先まで。


ビラビラで、フリフリで、ブワブワの、フワフワ。


レースやリボンで埋め尽くされた、その格好たるや、もう・・・。

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