虎猫ゆうゆ。



しばらくすると
れんが頭をもたげてあくびして

立ち上がった。



ふわりと体を逆立て
気持ち良さそうにのびをする。




「もう行くの?」



私も体を起こしてそっと尋ねた。


れんは舌なめずりしながら答える。



「腹減ったから、ご飯の時間に
しようかと思ったんだ」



ゆうゆはさりげなく俯く。


れんはいつも、
人間に餌を貰うから。



それが賢い生き方だと
れんは以前 私がまだまだ
野良に慣れていないときに教えてくれた。




でも、ゆうゆは一度も
人間に餌を直接もらわなかった。





「私も、獲物でもとるわ」



れんがさっと目を曇らせる。



「やっぱり人間に媚びるのは
嫌なのか?」



ゆうゆは頷く。



「嫌よ。」



れんはさっとゆうゆの
頬をなめた。



「そっちのほうが楽なのに…
そろそろ人間を避ける理由を
教えてくれよ。


プライド…とかじゃないだろ?」




れんの賢そうな
サファイアみたいな瞳が


私を見つめる。



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