BLOOD・CONTRACT
その数日後、母は帰らぬ人となった。
涙はでなかった。
現実味を帯びたその死体を見て、奏都は復讐を誓った。
"絶対に殺した奴を殺してやる…"と。
一度その話を兄、磨樹にしたことがあった。
そのときは強くぶたれ、"そんなことしても母上は喜ばない!"そう言われた。
だが、気持ちが揺らぐことはない。通常浅宮家の殺し屋は10歳から訓練が始まる。
銃の使い方、死体の処理…。
だが、奏都が初めて銃を握ったのは7歳の時。
それからは依頼を受けたら、狂うように人を殺し、血だらけになり、どんどん奏都は汚れていった。