天神学園高等部の奇怪な面々31
龍太郎一味の女性陣達と別れ、雛菊もまた教室に向かう。

文化祭本番まで日がないという事もあり、どの生徒も慌しい。

そんな中、暇そうなのも数人…。

「どうです?お味の方は…」

「苦いな、僕の口には合わない。もっと甘めの方が好みだ」

「野点で甘いお茶は出ないよ」

そんな事を言っているのは、新任教師・佐倉 御衣黄(さくら ぎょうこう)の点てた茶を試飲している2年の八坂 春院(やさか はるひと)と1年の漆嶌 写楽(うるしま しゃらく)。

御衣黄はともかく、春院と写楽は文化祭の準備しなくていいのか。

「僕はいいんだよ、下々の民に当日この尊顔を見せてくれてやるパレードをしてやるから。有り難いだろう?」

お前ちっちゃい癖に何でそんな偉そうなの、春院。

雛菊が惚けた顔をして春院の話を聞いている。

この顔は理解していない顔だよ、アホだから。

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