RUBY EYE
「付き合ってないの?」
「うん」
「でも、綾織くんの特別だと、私は思うけどなぁ」
美沙子の表情が微かに変わる。
「私ね、小学校が綾織くんと同じだったの」
「小学生の綾織くん・・・・・・」
ちょっと、想像するのが難しい。
「7年くらい前かな。ある事件が怒って以来、綾織くんが更に他人と関わらなくなったの」
「事件?」
「うん。綾織くんが好きな女の子はたくさんいたんだけど、みんな告白とかしなかったの」
美沙子の声が、少し重くなる。
「でも、ある女の子がね、綾織くんに告白しようと思ったの」
「うん」
「・・・・・・私が見たのは、告白した女の子が、救急車で運ばれていく姿だった」
何気ない昼休みに響く救急車のサイレンを、今でも覚えている。
先生達の声なんて、聞こえなかった。
「どうして? 救急車・・・・・・?」
「聞いた話だと、刃物で体を刺された、って」