RUBY EYE

この話はここで終わり。

そう言われた気がして、月野はもう何も聞かなかった。


(綾織くん、どこに・・・・・・)


考えるのをやめて、月野は先を行く椿を追いかけた。










桐条家―――。

分家の中でも力のある家のため、桐条家はそれなりの広さを有している。

屋敷に入った瞬間、十夜は眉間に皺を寄せた。

血の匂いがする。


「まぁ、十夜様!」


出迎えた清香は、驚きの中に困惑も含んだ、そんな表情だった。


「愛理から聞きました。・・・・・・摩耶のことを」


清香は愛理に視線を移す。


「十夜は知っておくべきだと思ったの」

「・・・・・・」


清香は悲しげに目を伏せた。

再び地下牢に閉じ込めることは不可能だ。

しかし、このままではいられない。


「会えますか?」

「え、えぇ」


十夜は清香の案内で、摩耶の部屋へ向かった。


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