RUBY EYE
瞳が妖しく揺らぐ。
「・・・・・・」
「怒ってないわ。でも、おじ様にお願いしないと」
摩耶はベッドに座り、十夜を見上げて微笑む。
「私がいるんだもの。十夜の許婚は、私よね?」
「それは―――」
「十夜の傍にいるのは私。他の女なんて、いらない」
隠そうともしない狂気が、笑顔から溢れる。
そう、7年前の事件は、彼女のこの歪んだ愛によって引き起こされた。
一途に十夜を思う摩耶は、他の女の子が十夜に近づくことを嫌う。
実の妹ですら、十夜に近づけば容赦なく攻撃した程だ。
救急車で運ばれた女の子は、間もなく転校し、今は普通に生活していると聞くが、一時は精神を病んでいた。
それを思うと、今でも胸が痛い。
「ねぇ、十夜」
「・・・・・・?」
不意に、摩耶が十夜の首筋に顔を寄せた。
「・・・・・・女の匂いがするわ」
「!」
十夜は思わず、摩耶から距離を取る。