RUBY EYE
可哀相なのは、自分だろうか?
それとも、彼女だろうか?
「じゃあ、キスして」
「・・・・・・摩耶?」
「もう子供じゃないもの。愛してるなら、キスくらい、できるでしょう?」
「・・・・・・」
目を閉じる摩耶に、十夜は触れるか触れないか。
そんなキスをする。
「十夜」
摩耶は不満げだが、十夜にはこれ以上、できるはずもない。
彼女に対して、少しの愛情もないのだから。
「悪いが、今日はもう帰る」
「明日も会いに来てくれるわよね?」
部屋を出ようとする十夜に、摩耶は笑顔を崩さず問いかける。
「・・・・・・あぁ」
「ふふ。待ってるわ」
襖を閉め、十夜はズキズキと激しく痛む頭を押さえる。
「十夜」
「愛理か・・・・・・」
部屋の前から移動し、十夜は疲れたため息を漏らす。
愛理は心配そうに、十夜の顔を見つめた。