RUBY EYE

お互いの間に存在する隙間さえ、埋めてしまいたい。

月野の首筋に顔を埋め、十夜は安らぎを求めるように目を閉じる。


「・・・・・・あったかい」

「うん。私もあったかい」


人肌は、自然と心が落ち着く。

十夜の鼓動と自分の鼓動が重なる感覚は、一つに溶け合ったような錯覚に陥りそう。


(私も眠くなってきた・・・・・・)


瞼が重くなってきて、月野はとうとう、睡魔に負けた。


「・・・・・・俺より先に寝てる」


頬を綻ばせ、月野の寝顔を見つめる。


「月野・・・・・・俺はお前が―――」


言いかけて、十夜は口を閉ざす。

彼女は自分をどう思っているのだろう?

知りたいような、知りたくないような。


叶うならば、腕の中で眠る彼女の無垢な心に、自分の居場所が欲しい。

それは、我が儘な願いだろうか―――?











綾織本家―――。

時臣は、自室で頭を抱えていた。

摩耶の存在を内密にしたとしても、隠し通せるものではない。

だから、秦を使い美鶴に知らせておいた。


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