RUBY EYE

今日も眠りが浅かったのか、十夜の顔色は良くない。


「大丈夫? もしかして、血が足りてない、とか?」

「そんなんじゃない」


十夜はベッドから下り、気にした様子もなくシャツのボタンを外していく。


「私、先に行ってるわ」


月野は見ないようにしながら、部屋を出ていく。


「・・・・・・はぁ」


今日も摩耶の元へ行かなくてはならない。

―――気が重い。


十夜はため息をつきながら、着替えを済ませた。





朝食を終えると、十夜はすぐに出かけてしまった。


「綾織くん、最近よく出かけますね」

「・・・・・・そうね」


事情を知っている椿だが、月野には何も教えないよう、十夜から言われている。

椿自身、月野に摩耶が生きていることを教えたくはない。


「あ、私も今日は出かける予定が」

「そうなの?」

「はい。如月さんが・・・・・・」


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