RUBY EYE

立ち上がり、摩耶が部屋を出ていこうとする。

十夜は素早く、摩耶の手を掴み引き止める。


「どこへ行くつもりだっ」


強引に振り向かせれば、摩耶は憎悪に満ちた目で十夜を見た。


「十夜の傍にいるのは私! 私以外の女なんて、いらない!!」

「クッ・・・・・・!」


掴む手を、刃物で切り付けられた。


「お前・・・・・・」


摩耶の手には、鋭利なナイフが握られていた。

そんなもの、摩耶に持たせるはずがない。

では誰が―――?


「待て、摩耶! 何をするつもりだ!」

「十夜は待ってるだけでいいの」

「ウッ・・・・・・!」


容赦なく、十夜の腕に刃を突き立てる摩耶。

ヴァンパイアだからこそ簡単に癒えるが、それでもやり過ぎだ。


摩耶が部屋を出ると、そこに―――。


「あら、あなたなのね。ねぇ、教えて? 月野という女の居場所を」


摩耶が親しげに話す男性―――静貴。

その姿に、十夜は驚きを隠せない。


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