RUBY EYE
「ダメだ・・・・・・」
頭がうまく働かない。
月野から血をもらったからといって、すぐに体の調子が戻るわけじゃない。
十夜はベッドに横たわり、月野をその腕に抱きしめた。
「月野―――ありがとう」
今は、この言葉しか送れない自分を許してほしい。
心の内側に秘めた思いのすべてを伝える勇気は、まだない。
それでも、いつかは告げようと心に決めている。
たとえ、報われなかったとしても、だ。
十夜は瞼を閉じ、腕の中のぬくもりに、一時の安息を求めた。
―――ガンッ。
―――ガンッ、ガンッ。
忌ま忌ましいこの檻は、7年間過ごしてきた、あの地下牢に雰囲気が似ている。
外から隔離され、何の音も聞こえず、差し込む光りなど僅かなこんな檻より、地下牢の方がずっとマシだ。
地下牢は、窓がない普通の部屋だった。
天井のシャンデリア、赤い絨毯に花柄の壁紙、フカフカのベッド。