RUBY EYE

居心地は悪くなかった。

でも、外の方がもっといい。

外には、十夜がいるから。


「嫌よ! 私の十夜に触らないで!! あんな女!!」


鉄格子をいくら蹴ったところで、壊れるはずもない。

そんなことをわかっていながらも、動かずにはいられないのだ。


「どうして? どうして十夜は助けてくれないの?」


7年前も、今と同じようなことを思った。

両親に地下牢へ閉じ込められて、摩耶は十夜を待った。

彼は助けに来てくれる。

だって許婚―――愛してるから。


でも、十夜は来てくれなかった。


それから7年、摩耶は地下牢で十夜に会える日を待った。

迎えに来れないのは、何か理由がある。

助けに来ないのは、きっと誰かに邪魔されてるから。


7年間も摩耶を隔離してきた地下牢は、皮肉なことに、彼女の心を更なる狂気に歪ませた。


「また閉じ込められるなんて、それが君の運命―――なのかな?」


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