スイーツな関係
コーヒーショップの大きな窓から、2人掛けのテーブルの隅に座っている麗香を見つけた。


華やかなドレス姿だが、肩を落とし俯いている麗香は小さな子供のように思えた。
麗香の姿を見つけ、俺の肩の力がホッと抜ける。


スライド式のドアを抜け麗香の前に立つと、驚いたように顔を上げて俺を見つめる。


「出よう」


俺は麗香の手首を掴んだ。
立ち上がった麗香は何も言わずに付いて来る。


コーヒーショップを出て、タクシー乗り場で待っていたタクシーに乗り込む。


「朝倉ホテルまでお願いします」


俺が言うと、俯いていた麗香がハッとなる。


「遥人……?」


朝倉ホテルは都内の最高級ホテルだ。


俺の財政状況が心配なのか、それとも別のことを心配したのか、麗香の潤んだ瞳が揺れる。


「説明はゆっくり聞くよ」


俺は朝倉ホテルに着くまで麗香の手を握っていた。


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