スイーツな関係
「麗香ちゃん、大丈夫じゃないだろ。俺がちゃんと送って行くから。家はどこ?タクシー呼ぶよ」


手を払われた男は焦ったような笑みを浮かべながら、もう一度彼女の腰に手を伸ばす。


アイツは家を知らないのか。


「ほんろーに、だいじょーぶなのぉ!」


酔っぱらったのは男を部屋に入れる常套手段かと思っていたが、彼女は大きく首を横に振る所を見ると、そうではないらしいことがわかった。


「わたしには~、たにもろさんって、すきなひろが……いるんれす!」


たにもろ……。
酔っ払うのも大概にしろよ。すっかり滑舌がおかしいじゃないか。


「いいのいいの。お前に好きな人がいても、俺が送ってあげるから」


ふらつく彼女は強引に男に引き寄せられた。
その時、彼女の手が宙を舞った。

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