そばにいたい。
正門の前にいくと、もうすでに車がきていた
車にもたれかかりながらタバコを吸っていた奴が俺等を見て頭を下げた
「おつかれさまです」
「おぅ、いつもわりぃな」
「いえ…今日はどちらまで」
「近くのでかい大学病院まで」
「わかりました」
俺とそいつが話していると、よほど珍しいのか、そいつは俺の隣にいる悠莉ちゃんを2度見した。
悠莉ちゃんはもはやガン見だ。
そいつも見られてるのが気になるのか、悠莉ちゃんの存在が気になるのか、また何度もチラチラ見る。
…しょうがない、紹介するかなー
「悠莉ちゃん、こいつは柳。柳、悠莉ちゃんだ」
「はじめまして、柳です」
「ぁ、は、はじめまして、さ、佐々木悠莉です…」
おちついて挨拶をする柳に対し、テンパりながら挨拶をする悠莉ちゃん。
思わず笑ってしまう。
「あ、そうだ。柳、こっちが玲菜ちゃん」
「…病院、ですか」
「あぁ」
龍の首に手をまわし、ぐったりとした様子の玲菜ちゃん。
「いきましょうか」
「あぁ」
なんとなく様子を察したらしい柳は急いで車を走らせた。