絶対にみちゃダメ!
「ちょっと、勘弁してよ」

 でも、青い目で見つめてくる雅のあまりの無邪気な様子に、あたしはがっくりとうなだれた。

「虎が小町と三人子供を作るっていったから、取られたくないって思ったんだ」

 そういえば、編入初日に、虎にそんなことを言われていた。

 ということは、もうあの日からずっと雅はあたしに対してそういう気持ちを持っていたってことになる。

「虎のあれは、冗談でしょ……」

「そうなの?本気かと思ってた……」

 あたしたち、まだ高校生だよ。

 雅は天然で決定みたいだ。

 こういう人に、どう反撃したら効果が現れるのか分からない。



 あたしは思わず重苦しいため息をついた。

「あんた、あたしの事好きなの?」

「そういうのは、よく分からない。けど、自分のモノにしておきたいって思う」

 無神経なほどに素直な言葉だった。



 あたしは再びため息をついた。

 こりゃだめだ。

 豆腐に杭でも打ってる気分になってきた。


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