想 sougetu 月
 真ん中誕生日が終わって、私の誕生日まであと20日ほど。
 それなのに、引越し先は決まっていない……。

 少し焦りだしたある日、以前回った不動産屋さんから電話が入った。

「わかりました。では今日にでも見に行きます」

 そう言って携帯を閉じれば、目の前にいたシイナが私の顔を覗き込んできた。
 食堂で休憩していた時に電話がかかってきたので、側にはシイナと川崎君がいる。

「ちょっと離れているけど、条件に合う物件が1つ出てきたって」
「へー、どこだって?」

 物件は駅からバスで行った場所にあり、場所を告げると、川崎君が車で一緒に行ってくれると申し出てくれた。
 もちろんシイナも一緒だ。

 3人で物件を見て、シイナはそのままバイトへ向かうことになった。

 同じ大学でも学部の違う斎はまだ授業が残っている。
 私はメールで一言帰ることを伝えて、大学の最寄の駅に向かった。

 先に帰った川崎君が、駅で待っているからだ。
 シイナはバイトなので着替える為に家に戻って、シイナの家の前で拾うことになっている。
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