想 sougetu 月
 予定通り駅で川崎君に拾ってもらい、家の前でまっていたシイナと合流して聞いた物件に向かうと、条件通りの物件だった。

 閑静な住宅。
 駅から徒歩10分ほど。

 徒歩5分内にコンビニ、スーパーなどがあり、商店街もある。

 交番もあって、人通りもそれなりにあった。

 入り口はカメラのついている呼び出し形式のセキュリティ。
 有名な大手企業がセキュリティを守っていて、部屋にあるボタン1つで飛んできてくれる。

 部屋は1DK。
 8畳の部屋は一番大きな規格の畳で広い。

 物が置いてないせいかもしれないけど、今使っている部屋は6畳だし、私には十分広く感じる。

 ベランダも広く、日当たりもいい。
 建物の前は普通の一軒屋で、覗かれる心配のない3階。

「両隣は女性なんですよ」

 不動産屋の社員さんがこれでもかと話している。
 両親に送る為に、許可を得て写真を撮っていた私は返事をするのに振り返った。

「……確かに、今まで見てきた中では条件に一番近いですね」

 私の言葉にほっとしたように笑っている。

 誕生日までにこれほど条件に合致している以上の物件を探すのは無理だろう。
 両親の許可さえもらえるなら私はここでもいいと思っていた。

 とりあえず、返事をもらうまでの3日間待ってもらうことになり、シイナをバイトに送り、私も最寄の駅で降ろしてもらって家に戻った。
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