想 sougetu 月
 何度も何度も斎は求めてくる。

 正直、体がもたない!

 おじさん達が帰ってくれば大人しくなるかと思いきや、隙を見つけては私に手を伸ばしてくる始末。
 怒ってもまったく聞かない。

 初めて斎のベッドでしてから目を覚ますと、机の上に乗っていたトレイの上に鈍く光るものがあった。

 良く見てみればコンドームの箱と袋。
 袋は開封されて中身がなかった。

 コンドーム持ってたんだ……。
 それにいつ付けたんだろ?
 斎が付けていた行動なんて記憶にない。
 
 私をしっかり抱きしめて横で眠っている斎の寝顔を見つめる。

 好きって言葉は斎から聞いていない。
 私はいつから好かれていたのかな?

 斎の性格上、近くにいたから手を出したってことは絶対にないだろう。
 それだけはわかっているので悩まずに済むのがありがたかった。

 だって好きかどうかの話になったら、私も話さなくちゃいけなくなる。
 好きだって言わないって決めたのだから、そういう話になったら困るのだ。

 私が好きだと言わないと決めたのだから、斎から言葉を欲しがってはいけない。
 そう思ってもちょっとだけ胸が痛んだ。
 
 秘密の関係になった私達は、この先どうしたらいいんだろうか?
 そんな悩みを持つのも馬鹿らしくなるほど、いつもの関係に恋人同士の関係が加わっただけだった。

 覚えこまされた快楽は斎が伸ばしてきた手によって、すぐに生まれてしまう。
 後は斎のなすがままだ。
 
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