わたるんといっしょ
「逃げないでよぅ。せっかく来てあげたんだから。仲良くしたくないカー?ま、警戒するのも無理ないカァ」
後退りする好美を追わずに、立ち上がる女。ベリーショートの跳ねっ毛をいじりつつ、どうしたものかと好美を見つめていた。
「ま、とりあえず、どったの?お嬢さんの悲鳴がうるさくてさぁ、目が覚めたのよぅ」
「ぁ、……」
そうだ、と思う。
「た、助けて、くださいっ」
「助けるって何からですカー?あ、暴漢カァ。ようし、女の敵は、これでジャキンと、しちゃいましょうねぇ」
ふざけた口振りの女が、刃物を取り出した。
「え……」
――いつ間に。
あったのか、女は片手に大きな鋏を持っている。